クレンジングオイルのデメリットは?エステル系と油脂系の違い


クレンジングオイルは肌への負担が大きく、肌荒れが心配になる、という方も多いと思います。


しかしクレンジングオイルでも特徴を知って使用すればメイクを落としてくれる優れたクレンジング料になります。


クレンジング料は数種類ありますが、クレンジングオイルより洗浄力が優れているものはありません。


今回はクレンジングオイルの種類や特徴などをお伝えしていきますので、迷っている方の参考になればと思っております。
 

クレンジングオイルはデメリットが多い?

クレンジングオイルのデメリットは洗浄力が強い為、皮脂量の少ない方や乾燥しているお肌にはさっぱりしすぎると言う事があります。


これにより皮脂膜を必要以上に洗い流してしまい、肌荒れが起きたりする場合もあるのでデメリットの方が強くなっている印象です。


化粧品は油分を使用していますので、それを取り除くには油性成分に吸着させて取り除く必要があります。


クレンジングオイルは当然ながら油性で、メイクも油性のものが多数あります。


油分には油分で浮かせて取り除く必要がある為、クレンジングオイルはメイクに馴染みやすいという事になります。


しかし、これだけではメイクは落ちてくれません。


吸着させたメイクを水分と馴染ませて、洗い流しやすくしてくれるのが界面活性剤です。


界面活性剤は肌に影響があると言われていますが、これはオイルタイプ(エステルオイルや炭化水素系のミネラルオイルなど)も関係しています。


クレンジングオイルには
  1. エステル系クレンジングオイル
  2. 油脂系クレンジングオイル
  3. 油脂エステル(ミネラル)系クレンジングオイル
  4. ミネラル系
のように分けられます。


オイルタイプによっては長い時間お肌に付けていると肌の必要な油分まで吸着して取り除きますので、肌荒れ(乾燥肌など)を引き起こす一つの要因でもあります。


ミネラルオイル、エステルオイルなどを使用しているクレンジング料は油分の吸着性が高い為、肌に必要な油分まで取り除いてしまう傾向にあるからです。


様々なクレンジングオイルが販売されていますが、エステル系や炭化水素系ならどれも洗浄力は強いと思って良いでしょう。


このようにクレンジングオイルのメリットやデメリットを知る事で今のメイクに必要か、又は今の肌質に必要なのかを判断していくと良いでしょう。


クレンジングオイルで落ちないメイクは他のクレンジング料(ジェルやクリームタイプ)でも落ちません。


メイクが落ちていないので長く擦るとか、マッサージをしながらクレンジングとかで皮脂の取りすぎや角質層へのダメージを大きくしています。


それ故に使い方を間違えてしまえばお肌の乾燥を招いてしまうデメリットもあります。

クレンジングオイルは他のクレンジング料と何が違うの?

クレンジングオイルは他のクレンジング料と比べてオイルがベースとなっています。


では他のクレンジングとの違いをクレンジングジェルと比べてみましょう。


クレンジングオイルはオイルがベースになっています。


7割程がオイルです。


このオイルによりメイク馴染みがよく、洗浄力が良いという訳です。


一方でクレンジングジェルはオイル自体は少なく配合されています。
(オイル不使用のものもあります)


では何でメイクを洗い流しているかと言うと、界面活性剤なんですね。


配合率はクレンジング料により違いますが、クレンジングジェルだと
  • 水が約60〜80%
  • 界面活性剤が約10〜20%程

クレンジングオイルは
  • オイルが約60〜70%
  • 界面活性剤が20%程

と考えられます。


配合量は製品により違いますのでこの限りではありませんが、クレンジングオイルはオイルの配合量が高いものが多くあります。


クレンジングジェルを見てみると油性成分は少なめであり、メイクと馴染みやすくしているのは界面活性剤がメインとなります。


界面活性剤は配合量はある程度決まっているので、オイルのように馴染みやすい訳ではありません。


クレンジングジェルではポイントメイクが落ちにくいですよね。


この為、しっかりお肌に密着するメイクを使用した場合に馴染みにくく落ちにくいという事になります。


メイクによく馴染むのはオイルなんですね。


先にもお伝えしましたが、油分には油分で洗い流す方が良く落ちます。


クレンジングオイルがとても落ちやすというのは、オイルによるものであるのがお分かり頂けたかと思います。

しかしクレンジングオイルでもお肌に合う合わないがあります。


例えばAのクレンジングオイルを使用して問題無かったが、Bのクレンジングオイルを使用したらお肌が荒れてしまったという事もあります。


これはオイルの種類や配合量などで、お肌に合わなかったり洗浄力の違いによるものと考えられます。

オイルはクレンジングする時に垂れて使いにくい場合があります。


どうしても下に垂れてしまう時があるので、勿体ない!と思う事もしばしばあります。


そんな時には洗浄力はクレンジングオイルよりやや劣りますが、それでも幅広いメイクに対応してくれるクレンジングバームが良いかもしれません。


クレンジングバームもエステル系オイルが主に使用されていますが、オイルのように垂れてくる事はありません。


お肌に乗せて、クルクルする事でオイルのようなテクスチャーになる人気のクレンジング料です。


クレンジング後ヌルヌルが取れないのは?

クレンジングオイルあるあるで、クレンジング料を落としてもヌルヌルが残っている感があります。


これはオイルの成分が残っている可能性も考えられるので、ダブル洗顔をする事で解消できます。


この時お肌の弱い方は洗顔に掛ける時間を短くした方が良いかもしれませんね。


クレンジングオイルの中にはダブル洗顔不要のものもあります。


しかしダブル洗顔不要のクレンジング料でも、基本的には洗い流した方がお肌には良いと思います。


確かにクレンジングをした後に保湿成分が残っていると思われますが、お肌に余計な成分は残さない方が良いのです。


クレンジングはお肌から洗い流すものであり、保湿をしてくれる訳ではありません。


保水や保湿は化粧水か美容液で十分です。


クレンジング料はメイクを落とす目的としているので、お肌に潤いを与えるという作用はあまり期待しない方が良いかもしれませんね。


しかしダブル洗顔がお肌に負担を掛けてしまうと思われている方もいらっしゃいます。


それも確かに間違っていないと思いますが、やはりクレンジング料の成分をお肌に残しておくのは次に使用する化粧水、美容液の浸透も妨げてしまいますね。


ダブル洗顔がお肌に負担を掛けるのは時間の掛け過ぎの場合もありますので、洗顔は約20〜30秒程度の軽い洗顔終わらせましょう。

クレンジングオイルを使用する時は早めに終わらせる

先にも記載しましたが、クレンジングオイルの場合は擦る時間を短くして早めに終わらせます。


個人差はありますが、約30秒〜1分以内で終わらせた方が良いでしょう(メイクの濃さにもよります)。


マッサージをしながらクレンジングというのはお肌への負担になりますので、クレンジングでマッサージはおすすめしません。


クレンジング料でマッサージをしても美肌効果は期待できません。


じゃあ、どうやったらメイクが素早く落ちるのか?


クレンジングオイルを使用する時に手の平に適量取ってから馴染ませますよね。


しかしすぐに顔に付けて擦っている方はちょっと待って下さい。


すぐに擦るのも良いんですが、まずは数秒間メイクに馴染ませるのが素早く落とすコツ。


約10秒くらいは待ってメイクに馴染ませてから擦ってみて下さい。


スルッとメイクが落ちていきます。


注意したいのは強めのウォータープルーフメイクの時にはスルッといかない場合もあると言う事です。


素早く終わらせる方が角質層の潤い成分も必要以上に洗い流さなくて済みます。

乾燥肌でも使えるクレンジングオイルは?

乾燥敏感肌の時にクレンジングオイルは使用できないのでしょうか。


乾燥肌とは通常、皮脂膜の少ないお肌や角質が乱れているお肌。


単純に考えると、こうしたお肌の場合にはまず角質を整える方が重要になります。


そのような状態でしっかりしたメイクや強めのクレンジング料、つまりエステル系などのクレンジング料を使うのは控えた方が良いと言う事になります。


しかしメイク落ちに優れているクレンジングオイルを使用したい場合にはエステル系よりも油脂系クレンジングオイルがおすすめ。


全ての方に合うわけではありませんが、乾燥肌の時でもでも比較的優しくクレンジング出来るのは


「油脂系クレンジングオイル」なんです。


なぜ油脂系だと良いのか。


実はメイクって植物オイルでも落ちるんですね。


油脂系クレンジングオイルはこの植物オイルをベースに界面活性剤などが含まれてます。


植物油には皮脂膜を洗い流しにくい性質があります。
 

なので、洗浄力重視のエステル系よりも洗浄力は落ちますがしっとり仕上がります。


お肌に油脂成分が残ってしまっても植物油なので、他のオイルクレンジングに比べてお肌への影響が少なくなります。


ぬるつきが気になる場合は洗顔はおすすめします。


しかしニキビ肌の方や脂性肌の方には合わない事もあります。


それはベースとなる植物オイルにより、ニキビの原因となるオレイン酸が含まれている場合がある為です。


これはダブル洗顔をする事でお肌に残ったオイルを洗い流す事で、クレンジングオイル特有のぬるつきを解消出来ます。


しかしダブル洗顔は肌質により負担になる事もありますので好みは分かれます。


この他、洗浄力がエステル系より落ちますのでメイクにより落ちにくいと言う事もあります。

 
ポイントメイクも種類により落ちにくい場合もありますが、これは強めのメイクでなければ洗い流す事はできます。


では油脂系ではなく、エステル系は乾燥肌に使えないのかと言うとそうでもありません。


洗浄力が強めのエステル系でも、クレンジング時間を短くする事でお肌への負担を減らします。

 

軽めのメイクならクレンジングオイルは必要ない

さて、先に記載したように乾燥肌でも時間を短くして使用すればお肌への負担も減ります。

 
しかしクレンジング時間を短くすればメイク残りが心配ですよね。


お肌に密着しにくく、洗顔で洗い流せるのはミネラル系メイクというものがあります。


化粧の持ちは長時間続きませんが、洗顔料で落とせるのが魅力です。


その為、クレンジングオイルのような洗浄力の強いものは必要ありません。


またウォータープルーフのような皮脂崩れに強いメイクでない場合でもクレンジングオイルは必要ありません。



どのようなメイクをするかによってクレンジング料選びは重要になってきます。

 
メイクでも肌への負担を減らす事も出来ます。

 
メイクがお肌をキレイにする訳ではなく、肌の持つ潤いを取り戻してあげるだけでお肌はキレイに見せる事ができます。

 

クレンジングオイルで白ニキビが出来る?

クレンジングをした後に白ニキビ(大人ニキビ)が出来る場合があります。オイルクレンジングが悪いから?なんでしょうか。


これはクレンジングにより毛穴の炎症と肌の柔軟性がが関係している場合があります。


クレンジングで擦り過ぎた場合に毛穴は、知らない内に傷付いている事もあります。


そうなると毛穴が狭くなり皮脂が外側に排出されなくなります。


これが白ニキビの原因となっています。


また、お肌の柔軟性が高ければある程度皮脂排出はされてニキビは出来にくくなります。


この他にお肌が弱い方はクレンジングで、あまり擦らずともニキビが出来る可能性はあり、ホルモンバランスの乱れや脂の多い食生活も原因となる場合があります。


これは皮脂量の過剰な分泌が原因です。


またクレンジングオイルに限らず、肌に低刺激のクリームやミルクタイプでも擦り過ぎれば毛穴を傷つけ白ニキビが出来る可能性はあります。

油脂系クレンジングオイル

メリット

  • エステル系よりお肌への負担が少ない
エステル系より肌負担が少ないのは、化学合成油を使用していない為です。


これによりエステル系の成分が合わない方でも使用出来る可能性はグッと高くなります。
(全ての方に合う訳ではありません)


ただ選ぶ時に気をつけたいのが、植物オイルベースでもエステル系オイルが配合されているものもあります。


  • 植物油ベースなので、皮脂を洗い流し過ぎない
これは植物オイルに含まれるオレイン酸などは皮脂を洗い流しにくい特性があるからです。


その為、皮脂膜を適度に洗い流してくれます。乾燥肌の方にも使用出来るのはこの為です。


注意したいのが、あまり長くクレンジングをすると潤い成分であるセラミドはしっかり洗い流してしまうので長くても1分以内に終わらせましょう。


  • 洗い上がりがしっとりでつっぱりにくい
こちらは上記の説明と重複してしまいますが、皮脂膜をしっかりと洗い流さないので洗い上がりはしっとりと仕上がりますよ。

  • ダブル洗顔不要
エステル系よりお肌に残るのは植物オイル。

その為、お肌への負担は比較的少なくなりますのでダブル洗顔は不要です。

しかしニキビや脂性肌の方は洗顔をしてしまっても問題ありません


このように油脂系クレンジングオイルには数多くのメリットがあります。


エステル系クレンジングオイルが合わなかった方は油脂系クレンジングオイルを使用してみて下さいね。

デメリット

 
  • エステルオイル系に比べて洗浄力は落ちる。
  • 特にウォータープルーフメイクは落ちにくい
  • 酸化安定性が低く、長持ちしにくい。
  • テクスチャーはオイルのような感じで、サラッとしたものは少ない
  • さっぱりした洗い上がりが好きな方には合わない
  • 植物油の香りがある(苦手な方も居るので)
  • 脂性肌には不向き
のようなデメリットがあります。

エステル系クレンジングオイル

メリット

  • 洗浄力が高く、濃いめのメイクやウォータープルーフ系も落としやすい
  • 酸化安定性が高く長期間使用できる(メーカーの指定使用期間により変わります)
  • 種類が豊富にある
  • さっぱりした洗い上がりのクレンジング料が多い

 

デメリット

  • 吸着性が高く肌に残る場合がある(ぬるぬる感)。この場合はダブル洗顔が必要、というかダブル洗顔をした方が良い

  • 余分に皮脂を洗い流す可能性があるので、乾燥肌や敏感肌の方に向かない事もある

  • 洗い上がりは乾燥しやすい
エステル系のクレンジングオイルでどの位の洗浄力があるか試してみます。

使用したメイクはとても落ちにくい
  • スーパーWPマスカラ
通常のマスカラなら直ぐに落ちるんですが、このメイクはしつこいほど落ちません。


これを30回ほど擦ってみます↓


エステル系なら強力なメイクも時間を掛ければ落とす事も可能みたいです。


しかし30回も擦るのはお肌が荒れる場合もありますので、コットンなどに馴染ませてから拭き取る方が良いかもしれません。


今回はこれだけ強めのメイクを試しましたが、通常のマスカラなら直ぐに落とせました。


ちなみに油脂系のクレンジングオイルではスーパーWPマスカラは時間が掛かりました。


エステル系がどれほど洗浄力が強いか分かります。

ウォータープルーフやアイライナーなどしっかりしたメイクをする方はエステル系のオイルクレンジングを使用した方がいいかもしれませんね。


 

ナチュラメイクやミネラルメイクの方はクレンジングゲルやミルククレンジングなどのお肌への負担が少ないクレンジング料でも落ちやすいです。

 


参考にしていただけたらと思います。



洗浄力でクレンジングオイル以上のものはありません。



当然ながらクレンジングオイルで落ちないメイクならば他のクレンジング料でも落ちません。



その場合は違うクレンジングオイルを試してみる事が一番の解決策です。



イメージとして洗浄力がある分、乾燥しやすいので悪いと思われがちなクレンジングオイル。



確かにお肌に合わない方も居ますが、見直して欲しいのは使っているメイクの種類とクレンジング方法や時間です。



これを見直すだけでもクレンジング効率は上がります。



強めのメイクだとクレンジングオイルでもなかなか落ちない場合もあり、結果的にクレンジング時間が長すぎて乾燥する事もあります。



軽めのメイクならクレンジングオイルでなくとも良いですが、クレンジングオイルなら時間も少なくて済みます。



軽めのメイクでも乾燥を感じてしまう方は油脂系クレンジングオイルを使用してみて下さい。



しっとり仕上がるのが油脂系クレンジングオイルの特徴です。



過剰なクレンジングは次の保湿工程でもあまり意味をなさなくなります。



これは皮脂を取りすぎて、角質が乱れる可能性があるからです。



角質が乱れていると修復までに時間が掛かります。



保湿を行なっても角質が乱れていれば、お肌をキレイに見せる事が出来ません。



それだけクレンジングの工程は重要になります。

     


種類別にクレンジング料のまとめ記事です。